詩

　ちょいと暗めな詩を二つ。

　意見・感想、頂けたら嬉しいです。

「風呂」

　今日も一日、疲れたあとに

　一番最後に風呂に入った

　ぬるく冷めた湯船のお湯は

　少しだけ濁っていた。

　家族の垢、

　体液、

　汗、

　涙、

　膿、

　血、

　いろいろなものが混ざりあった

　ぬるく冷めたお湯は、

　私の体温を奪うのに

　なぜか

　私の肌に優しかった。

　

「DNA」

　

　ぐるぐる、ぐるぐる。

　これは私の絵巻物。

　私にしか描けない

　私だけのぐるぐる。

　

　するっと、

　包帯のように清潔で

　その清潔さを武器にして

　私の両腕を縛る。

　私の足を縛る。

　太い家の中心の柱に

　ぐるぐる巻きに縛られる。

　あまりにきつく縛るから

　身体から血がにじんだ。

　自由ではない。

　包帯に縛られて、

　血という絵の具で

　描かれた絵巻物に

　私は骨になっても、

　化石になっても、

　縛られて生きるのだ。

ビー玉の写真は、素材から貰ってきました。

ここからの配布は禁止です。

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