青い鳥 [お勧めの本]
千文字以上書いた後の、エラーって泣くしかないよね。こまめに下書き保存するべきだった。
けど、二回も書くのは時間がかかるから、最後に書けなかったことを書く。
僕は、重松清の『青い鳥』はとてもずるい物語だと思う。
でもこれは、必要なことが隠されている物語だ、とも思う。
ただ、感動の地雷を埋め込みすぎた。爆風で目が痛くて、涙で見えなくなる。でも、僕が学校の先生に知ってほしいことが、書かれていた。本を読んでも、感動しすぎて見えない大人は、正直多いと思う。自分もめちゃくちゃ泣いたから、ちゃんと読めてるのか、と攻められたら負けてしまうかもしれない。でも、僕はついこの間まで、中学生で、この物語の中学の非常勤講師の村内先生に会えるキーワードを持っていた。そして、僕がずっと悩んでいたことも書いていた。
僕が先生に伝えたかったことは、僕からは言えない。言えなかったし。
もし、このブログを読んでくれている先生という立場を持っている人は、一度探してみてほしい。感動するだけじゃなく。
いじめられた子どもを知って、哀れんで泣くんじゃない。
親が居なくて、泣くんじゃない。
うまくしゃべれないから、泣くんじゃない。
僕はこの本を読んで、嬉し泣きができたと思う。
子どもの頃を忘れていない、重松清さんがいること。その人が行動しようとしていること。僕は一人じゃないこと。本気で、話せば、本気で、わかってくれる大人の存在を主張してくれたこと。
『青い鳥』は正直言って、ずるすぎた。涙を誘うキーワードが多すぎた。
でも、それがあってこそ、少しだけ、本当に『先生にわかってほしい僕らのこと』を隠して、本にすることができたのかもしれない。
重松清が、2007年度前半に、『カシオペアの丘で』という超大作を発表した直後に、さりげなく発表されたのが『青い鳥』でした。いかにも泣かせるストーリーだった前者に比べ、後者は作者はそういう意図ではなかったのでしょうけど心が温まる上に泣ける秀作でした。私も、人を教える立場の人にはこの作品は薦めます。
by Sanchai (2011-03-19 05:35)
コメントありがとうございます。
僕はリアルタイムで発売されたときを知っていません。それに『カシオペアの丘で』をまだ読んでいないので、何とも言えません。
でも、『青い鳥』が泣かせる意図がなかったのは共感します。しかし、意図はなくてもキーワードが多いなぁと思うのです。例えばいじめとか、誰かが死んでしまうとか。村内先生が吃音であってそれでも教師を続けてることもそのうちに入るかもしれません。
泣かせる意図がなくとも、これらのキーワードは自然に心のどこかを刺激されます。
でも、それ以上に、伝えたいことがたくさん転がっていたとこ思います。学校で、どういう子どもがいるのか。どういうことをするのか。
僕はこの作品がほかの作品と比べてどのような評価をされているのか、まだわかりません。でも、今まで重松清さんの本を読んでいて、わかっているのは、本当のことが多くて、伝えたいことがあるようなきがしています。
だから、教える立場にある人に感動するだけじゃなくて、こういうふうに感じる子どもがいる、というのを知ってほしいですね。
今、いじめ対策で、学校はいろいろなことをしています。
でも、それがいい方向に向くとは限らないし、無理矢理仲良しを押し付けるよりは、村内先生みたいに、「嘘です」や「間違っている」をはっきり伝えてくれた方が最前かもしれませんよね。
『カシオペアの丘で』も読んでみようと思います^^
by 如月 泰瑠 (2011-03-19 11:27)